コミュニケーション技法と伝えたい思い。
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先日のSCAイベントのとき以来、いまだに物言いの丁寧さについてあれこれ考えています。
私はいまだに卒業した大学の近所に住んでいるため、調べ物や書き物をするときは母校の図書館を利用させてもらうことがよくあるのですが、先日おじゃましたときに大学の夏休みを前にレポートの書き方や過去の実習報告集の特設コーナーができていて、偶然にも自分が学生だったころの実習報告集を見つけてしまったので、思わず眺めてみたのですが…というお話を少し。
私の同期はみんな本当に優秀だったので、文章もしっかり書けていてさすがと思った一方、自分の文章があまりに稚拙すぎて、図書館でひとりで身悶えするという状況に陥ってしまったのはまあ置いておくとしまして(笑)。当時の私は福祉を学ぶことや福祉の仕事に就くことに少し疑問を感じていてドロップアウトしかけていた時期だったこともあり、実習も当初の予定内に通い切ることができず振替え・振替えでどうにかやり終えることができたというような状況だったのですが、そんな中でも実習先の障害者デイサービスはすごく楽しくて、「福祉って楽しいかも」と思い直すことができた実習でもありました。というのもこの障害者デイの職員さんたちが本当にステキなひとたちばかりで利用者さんもみんな居心地がよさそうに楽しんでいたし、何より自分がとても楽しめたんですね。またその実習では利用者とのコミュニケーション技術の向上を目標に掲げていたので、その達成のために思う存分邁進することができた貴重な機会でもありました。
報告集での自分の言い分はどうでもいいとして、そのレポートに実習担当の先生がコメントをくださっていたのを改めて読んでみて、本当にそうだなぁと思いました。それは「コミュニケーションの技法が伝えたい思いとは切り離せないものであるということをぜひ深めて、自分の内面的な動きを相手に伝えやすい形に整えることに取り組んで欲しいと思います」というものでした。まったくその通り、ぐうの音も出ません。なぜこのシンプルで真を突いた教えをずっと守ってこなかったのか、自分に腹が立ってしまうほどです。これさえ堅実に守っていれば、あのとき誤解を生んだり、そのときコミュニケーションの破綻を招いたりすることもなかったのに…と今さらながら後悔することしきりであります。とはいえ、変えられない過去のことをずっと嘆いていてもしょうがないので、読み返した先生の金言を胸にこれからは「コミュニケーションを整える」ことをちょっと気にしていこうと思いを新たにしたワタクシなのでありました。
ちなみに余談なのですが、このときの実習で自分がつかせてもらった職員さんっていうのが某有名女優さんのご親戚の方で、その方もめっちゃエンターテイナーで(たぶんご本人のキャラと資質なのだとは思いますが)。特にレクリエーションが充実しているデイサービスという場所柄、そういう盛り上げ力バツグンなひとがこういう現場で存分に発揮する全力たるや、それはそれは計り知れないものがあったのをよく覚えています。こんなひとになりたいなー、なれるかなー、なりたいけれどたりないな!(あれ、「はたらくひとたち」ご存知ない?)といまだに思う尊敬すべきひとのひとりなのでした。今ごろどうしてるかなぁ。少しは近づけているといいなぁ。
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[…] ・『今週のフクシ・エントリ!』ふくしば(見出しをクリックすると、各メディアのニュースページにジャンプします) みなさま一週間のごぶさたいかがお過ごしでしたか?SCAのふくしばです。 関東地方は梅雨も明け、また今年も暑い夏がやってきました。学生さんたちはテスト期間を終え夏休みへと突入していく時期なので、私がよく通う母校(大学)の図書館もレポート関連の書籍や過去の実習報告書が並んだ特設コーナーができていました。そこでたまたま自分の実習報告集(もう十数年前なのに!)を見つけてしまって身悶えしたのですが、そんな自分の文章より先生のコメントに救われたよというささいなお話をブログ記事にしてみましたので、よかったらお読みいただければと存じます。【コミュニケーション技術と伝えたい思い。|ふくしばPの呟記】 さあそれでは今週も福祉職なら気にしておきたい「気にするエントリ!」からご紹介してまいりましょう。 【「福祉施設に社会福祉士が必要」6割 東社協が初の実態調査 | 福祉新聞】 【「社会福祉施設における社会福祉士配置に係る実態調査」調査報告書を掲載しました|東京都社会福祉協議会】今週のトップニュースです。福祉新聞はとっても優しい見出しを付けてくれましたが、逆に言うと6割の施設管理者にしか必要と思われてないということです。これは社福のアイデンティティや社会的意義を根底から揺るがす回答として胸に刻んでおかなければならないでしょう。調査結果を掲載している東社協のリンクも貼っておきますので、ちょっとボリュームがありますが通読してみてください。 【KDDI、同性パートナーにも「家族割」など適用 – ITmedia Mobile】 携帯電話キャリアの取り組みとしては、まずKDDIが手を上げて旗振り役になりました。セクシャルマイノリティ市場の取込みを視野に入れ、今後は通信大手も続々と追従していくのではないでしょうか。こういう民間の取り組みから政策へと還元されていけば、社会全体として良い形になっていくのでは。 【精神疾患の診療 誘導か 都内医療グループ、生活保護窓口で :日本経済新聞】 【【精神疾患患者“囲い込み”】元患者証言、通院やめられず 相談員「生活保護打ち切る」 – 産経ニュース】 これもかなりショッキングなニュースでした。精神疾患のある受給者の処遇をクリニックとコネのある相談員に任せておけばラクができるという生活保護担当課の怠慢につけ込んだ、悪質な所業です。最近、生活困窮者支援の窓口の新設もあいまって生保の窓口相談業務を外部委託する自治体も増えてきているので、全国で運用体制の見直しが求められそうです。 ここからは、ふくしばが個人的に気になった「気になるエントリ!」をご紹介します。 【貸主の連合会、物件を紹介 生活保護の受給者、住まい借りやすく:朝日新聞デジタル】 高齢者や障害者も多い生活保護の受給者ですが、生活保護のケースワーカーなどが支援者たちがしっかり関わっていく体制が整ってさえいれば、逆に生保にかかっていないひとよりもリスクは抑えられる部分もあるとも言えます。住まいは生活の基礎の基礎ですから、空室管理の情報共有のしくみと合わせてどんどん活用していきたいところです。 【介護ヘルパーがオレオレ詐欺を撃退! | 介護ジャーナル | suumo介護】生活場面の最前線で利用者を支える介護職ならではのアクション。もちろん全ての責任をヘルパーに委ねるのは負担が重いので、ケアチームが一体となってそういう体制を支えていくことが必要になるでしょう。「ヘルパーが高齢者の資産を詐取」みたいなニュースも散見される中、こうやって介護職の奏功事例を広めて存在をアピールしていきたいですね。 【発達障害、就労期まで支援へ データベースで情報共有 那須塩原市が着手 – 47NEWS】 やっていることはとてもシンプルですが、他の地域や支援領域でも活用できるしくみづくりに期待が持てます。しっかり運用マニュアルとセキュリティ対策が整備されて、多くの子どもの支援に活かされればと思います。 【【ゆうゆうLife】人口減、高齢化…福祉と地元産業連携で町を元気に – 産経ニュース】 【広がる「認知症カフェ」は志の高いNPO任せでいいのか|医療・介護 大転換|ダイヤモンド・オンライン】 【住民が独立採算で運営する常設サロン 愛知県知多市の南粕谷ハウス | 福祉新聞】 「福祉事業の運営主は誰がベター?」という議論を促すエントリをまとめて。こういうとき社会福祉法人やNPO法人こそ、積極的に着手すべきという論調が多くなりがちですが、もうひとつ大事なのは市民参加の観点。自分たちの暮らすまちでは、どんな資源があってどんな資源が足りなくて、どんなものがあったら利用したくなるのか、住民目線でまちをとらえて施策を展開できなければ「作って終わり」的に形骸化していくことにもなるでしょう。ぜひ多くの市民を巻き込んでそこにうまく社福法人やNPOも担い手のひとつとして立ち回っていけるカタチを作っていければいいですね。 はい、そんなこんなで今週はここまで。 「今週のフクシ・エントリ!」は、メルマガではぎゅぎゅっと凝縮した抜粋版をお届けしておりますが、はてなブックマーク(はてブ)やツイッターではこちらで紹介しきれないさまざまな福祉関連ニュースやトピックなども随時取り上げておりますので、お時間のある方はそちらもぜひチェックしてみてくださいね。「はてブ」では、ジャンルごとにタグ分けしておりますので、特定ジャンルのエントリだけをまとめて閲覧することもできますので、ご活用ください。またメルマガ配信のタイミングでSCAサイトにも当コンテンツを再掲しますので、合わせてご覧ください。 【今週のフクシ・エントリ! by SCA(はてブ)】 →今までにピックアップしてきたニュースを全て閲覧できます!(リンク切れ除く)http://b.hatena.ne.jp/sca_fukushi-entry/bookmark【Social Change Agency ツイッターアカウント】 →はてなブックマークへ取り込んだニュースをツイッターでも同時配信中♪http://twitter.com/sca20130824【「今週のフクシ・エントリ!」メルマガ抜粋版 一覧ページ】→メルマガに掲載した記事をSCAサイトに再掲しますhttp://social-change-agency.com/archives/category/fukushi-entry ★振り返り企画のお知らせ★ 近日、上半期分の「今週のフクシ・エントリ!」をSCAメンバーで振り返る座談会を企画中です。この半年で取り上げた800近いのエントリのうち、メルマガ内でご紹介したのは約100エントリ。メルマガで取り上げたエントリを中心に半年分の福祉関連ニュースをざっと振り返っていきたいと思います。お楽しみに! それではここまでのお相手は、学生の頃はだいぶ前のめっていたふくしばでした! それでは皆様、ステキな一週間をお過ごしくださいませ~♪ ………………………………………………… ライター・プロフィール [ふくしば]Twitter:@shiba_csw 社会福祉士。精神障害者グループホームに勤務するかたわらで、親しみやすいキャラクターたちがツイッターで福祉の仕事や資格についてPRする「TEAM*Fuku-Shigo[チーム・フクシゴ]」(http://fukushigo.info)をライフワークとして運営中。SCAでは広報やソーシャルメディア活用、イベントの企画・運営などを担当する。ちなみに今のほうが学生の頃に比べて、(これでも)だいぶ謙虚になったような気がしている。 ………………………………………………… […]